2014年8月25日月曜日

広沢寺フリークライミング訓練

メンバー:村山、宮本、伊藤(報告者)
日時:8月24日 9時~13時
場所:広沢寺
天候:くもりのち晴れ(暑い)


本日はビレイ(確保)をメインとした、フリークライミング訓練です。
村山さんと宮本さんが、わたくし伊藤に指導したものです。

・自己確保の取り方
・アンカーの取り方
・セカンドビレイ(ボディビレイ、支点ビレイ)
・懸垂降下

などなど、懇切丁寧に教えてもらいました。
どれも誤った方法で実施すると、大きな事故に繋がります。
具体的には落ちて死ぬ。
ゾゾ。
どんな状況でもとっさに動けるよう何度も何度も練習することが大事ですね。

リードロープでクライミングもさせてもらいました。
いつもトップロープで登っているので、25m位の高さでも足が震えました。

ロッククライミングに興味のある方、気軽にお声をかけてください。
とっても楽しいですよ。





2014年8月12日火曜日

トロールトゥンガ:ノルウェー



ノルウェー旅行に行ったついでに山登りしてきたので投稿します。


日時:2014年7月31日
メンバー:松浦×2
山名?:trolltunga 
平均山行時間:10時間(ピーク往復)

 ノルウェーの名所で、トロールトゥンガ(トロルの舌)という場所があります。写真で見て一目ぼれしてしまい行ってきました。
 
 ノルウェーの首都オスロから電車で5時間程度の町、Vossでレンタカーを借り、Oddaという町まで移動して7月30日から宿泊しました。
 7月31日は宿の朝食を食べ、昼ごはんのサンドイッチを作り、朝7時に宿を出発。登山口のSkjeggedalまでは車で30分程。駐車場代は100NOK(約1700円)でした。た、高い・・・。登山口にはガイドツアーのインフォメーションや地図がありました。ガイドツアーだと一般ルートではない簡単なクライミングコースで行けるようでした。値段は見てないですがきっと高いですよ・・・。



目的地は「1」のあるtrolltungaというところ。登山口からは11kmほど。
登り始めは8時過ぎ。去年までは最初は階段だったようですが、危険なため封鎖されてました。
結構な急斜面を登ります。
1時間ほどで平らな湿地帯に

湿地帯全景
フィヨルド地形がすばらしいです。
ワタスゲみたいなのが群生してました。
写真では伝わりにくいですが、とにかく地形が大きいです!標高は1000m行かないぐらいですが、日本の高山のような風景でした。1km毎に案内板が出てるのでまず迷うことはないでしょう。
また、日本では道しるべとして岩などにペンキの「○」印がついていますが、ノルウェーでは「T」の文字が。海外では一般的なのだろうか。


フィヨルド地形を眺めながら歩いて行くと、12時50分、ついに目的地トロールトゥンガに到着。

どどーん


平日なので空いてましたが、混んでるときは30分撮影待ちもあるそうです。ノルウェーではなかなか有名な観光地になっているそうです。風が強くて冷えるので防寒具は必須です。
遠くから見るとこんな感じ
帰りは来た道を戻ります。





18時前に登山口到着!ちょうど往復10時間ぐらいでした。
登ってる間、たくさんの登山者とすれ違いました。小学生ぐらいの子供も親と登ってました。ノルウェーは国民のほとんどが年2回は山を登るぐらい登山が浸透しているそうです。といっても人口は500万人ぐらいなのでそんなに混まないみたいですね。

 ここは地球の歩き方に載っておらず、情報収集が大変でしたが、このサイトがとても参考になりました。
 http://tabibitoomaturi.blog.fc2.com/blog-entry-14.html
海外登山は事前に情報が集めにくいのが壁になってしまいますね。

良い山行でした。

2014年8月2日土曜日

第4次 ヨーロッパ遠征  ~モンブランへの挑戦~

期間
7月16日~26日

メンバー(CLを除き現役・入部順)
坂本(CL)、長谷川廣井、伊藤、野戸、河合(OB)、岡澤(OB) ※赤字は女性部員

予算
合計:約25万(航空券:約15万、旅費:10万・テント泊)

16日(水)
夜21:20 成田航空を離陸する。使用したのはエミレーツ航空、手荷物は30キログラムまでで、ザックを預けたがザックの脇や上に荷物をつけるのはNGとなる。外付け荷物がコンペアーに引っかかる恐れがあるためだ。
廣井隊員のザックが本ザックに子亀をつけての反則すれすれ?だったがクリアーした。高度な技術を要するため真似はしないように!

17日(木)
AM3:10分にドバイに到着した。今回の遠征ではドバイ経由を選んだ。航空券はHISで購入、旅行代理店では最安値で対応も良かった。他に、ヘルシンキ経由もあったが早く着く分約3万程航空券が高かった。ドバイでは5時間の乗り継ぎ待ちがあったが遅延などのトラブルにも対応できるのでドバイ経由とした。
ドバイ空港はエミレーツ航空の帰航でターミナル3は広く、空港の両端に横になれるシートが複数あり、数名の部員もここで寝て時間を潰した。
8:55分ジュネーブに向けて出発した。

13:45分、ジュネーブ空港到着した。入国審査も簡単に終わり無事に空港についた。ジュネーブからシャモニーへの移動はAlpyバスを使用した。公共バスは良い時間帯がなく、午前か午後に一日3本程度しかない。事前にネット予約を行い乗合で行くことに。値段は公共バスとほぼ同じ。
シャモニーまでは約1時間半。

現役部員はキャンプ場「camping lle Des Barrats」に宿泊し、OBはアルプスプランニングジャポンの山の家「シャレ-ジャポニアール」に宿泊した。キャンプ場はシャワー・洗濯機・乾燥器・トイレ・洗面所・電気が有り、衛生的にも環境的にも良いキャンプ場だった。中心街(ロープウェイ・ミディー駅等)まで約10分の距離ではあるがお勧めできる。予約もいらず当日22時までの受付可能

支度をして街にシャモニパスの購入、観光協会に保険等の申し込みに行くが17:30分で閉まっていてできなかった。着いた日にシャモニパス購入と保健申し込みが出来ると次の日の行動が楽になるのでここは抑えてほしい。保健申し込みは9:00以降なので行動が出遅れる。

18日(金)
ミディー駅でシャモニパスを購入し、登山保険の申し込みを行い(教会を目の前にして右に行くと有る建物の2階、一般の観光案内所とは異なる)ミディー駅へ向かいミディ山頂へ高度順応に行くが時刻はすでに10時を回っていた。

                                ナイフリッジから グランドジョラス、マッターホルンが見えた

11:00、高度順応のためモンブラン・デュ・タキュルへ登る

ミディ山頂駅(約3800m)から約300m下り、タキュル(4248m)に登ることになる。帰りは300mの登り返しがあるため、時間制限を14:00までとし、行けるところまで行き引き返すことにした。
坂本・伊藤・野戸の3人は4100mの位置まで行くが4000m付近から足が重くなり、歩行速度が伸びない。山頂を目の前にし、14:30タイムアップとなり下山を開始した。もう1時間行動が早ければ登れたのが悔いとなった。
長谷川・廣井・河合・岡澤は約3900mの位置でタイムアップとなり下山した。
下りロープウェイの最終は18時だったが、17時過ぎのロープウェイに間に合うことができた。4000m超えを初体験した3名は軽い頭痛などがあったが大きな問題はなかった。

キャンプ場に戻り下ごしらえ組、買い出し組に分かれ夕飯を楽しんだ。シャモニーの街には4件のスーパーがあり、大きさが違うので一通り行ってみることをお勧めする。食材も豊富でキャンプをするには全く困らない。

19日(土)
再びタキュルへ高度順応と登頂をするため、朝一6時半のロープウェイでミディ山頂へ向かう。
天気は晴れているものの、モンブランは雲に覆われていた。タキュルへ向かう途中、コスミックルートでモンブランへ向かうが引き返してきたパーティーと複数すれ違った。4100m付近で強風と寒さに襲われたとのこと。天気が登山者を阻むことを目の当たりにした。
モン・モディとドーム・ド・グーテ付近

ペースはゆっくりで約5時間でタキュル(4248m)登頂
天気は次第に荒れていく
タキュルにて



20日(日)
雨の中、テートルース小屋に向かう。ベルビュー駅までバスで行きケーブルカーで登山電車のベルビュー駅へ。次の駅がモンブラン登山起点となるニ・デーグル駅。ここは迷わず行ける。電車の待ち時間を含め、シャモニーからニ・デーグルまでは2時間程であった。
ニ・デーグルからテートルースまでは難しい箇所もなく日本の夏山(白馬)に似た雰囲気の中での登山だった。3時間10分でテートルースに到着した。
テートルース小屋はとてもきれいで値段もそこまで高くなく日本の山小屋ににている。ただ、食事の量が多かった。また水が高いので出来る限り下から運んだ方がお金の節約になる。
夜中。天気は雷雨・吹雪となる。朝食は、1:30、4:00、7:00と選べるが天気の回復も見込めないし、次の日はグーテ小屋までなので7時とした。次の日の天気が良ければテートルースからのアタックも十分できる。

21日(月)
濃霧の中、グーテ小屋を目指す。前日の雪が30~40cm積もり岩稜が雪稜になっていた。難関はクロワールと言われる雪渓のトラバース。落石が多く危険個所とされているが周囲をよく確認していけば特に問題となることはない。その後の岩稜も斜度はあるが支持物は多くあるので難易度は高くない。約4時間でグーテ小屋に到着した。グーテ小屋は今年リニューアルオープンしたこともあり、とても綺麗でご飯も美味しかった。朝食は天気予報を確認したスタッフが安全な時間に用意する仕組みで、次の日は天候が悪く、小屋のスタッフのお勧め時間は7時だったがあまりにも遅いので4時に用意をしてもらった。宿泊者全員がほぼ4時スタートとなった。

22日(火)
朝4時に朝食をとる。外は一晩降り続いた雪でトレースも消えていた。雪はおさまらないが外国隊が5時ごろからアタックを仕掛ける。5時半、準備を整えてアタック開始。
15分ほどで外国隊の長い列に追いつく。ラッセルとルートファインディングにてこずりスピードが出ていない。ここで我が山岳部が強さを見せ一気に先頭へ出てラッセル開始。GPS頼りでコンパスや地図を使えない?持っていない?外国隊を尻目にぐいぐい登る。天気は吹雪、ジャケットが次第に凍りついていく、時たま外国隊の隊長と場所・ルートの確認を一緒に行い、ラッセルを変わりながら進んでいく。協力しながら登れたこと、外国隊と相談したり、我が山岳部が先陣を行きインターナショナルを相手に充分以上の技術や登山力を見せたのは、本当に良い経験・自信となった。伊藤・野戸両隊員のラッセル力は外国人を黙らせるものがあった。
ペースが上がらず約3時間が経過してドーム・ド・グーテ(4304m)に到着した。天気はいっこうに回復せず、ホワイトアウトと降雪が続き登りのトレースも消えていく。各隊が相談を始める。外国隊の進む隊に「一緒に行こう」と言われるも、撤退を決める。撤退を開始していたフランス隊を先導しながらグーテ小屋に戻った。

我々はこの日にシャモニーに戻る予定だった。メンバーとの話し合いにより、下山し翌日準備を整え、天候が良くなる予定の最終日にコスミックから再アタックをすることで合意しフランス隊共に下山を開始した。18時、キャンプ場に帰ってきた。

23日(水)
シャモニーに来て以来、良く街も見ないで登山をしていたので、お土産の購入など夕方まで街ですごし準備を整え、16時にミディー山頂駅へ向かう。ミディ山頂付近は弱い雪だった。コスミック小屋の下付近にテントを張りタキュル方面に偵察に行く。数箇所の雪面で雪崩が起きておりトレースはなかった。どうやら雪崩危険のためこの日に登った者はいなかったらしい。明日は晴れてもラッセルと雪崩に気を遣いながらでの登山、厳しくなるなと思った。
テントに雪が当たる音が聴こえる中での就寝、この音は朝まで消えることがなかった。

24日(木)
最終日、起床予定の0時、雪はやまず稲光でテントが明るくなる。2時・3時・4時と時間が過ぎるがやむ気配はない。コスミックからモンブランは若手で体力がある者で6時間。往復10時間程度の行程であるが、ラッセル・視界不良・雪崩危険・パーティーの体力から考えると片道8~9時間はかかるだろう。日は長く22時まで明るいが、復路で天候が回復しない場合はリスクばかりが高まる。エスケープできる小屋もなく、次の日の午前中にはシャモニーを発たなければいけない。モンブランに行ったとしても7時発が最終と考えた。

雪は弱くなるも視界は回復せず。せめて視界が良くなればと何度も祈ったが時刻は7時、撤退を決める。天気さえよくなれば登れたとメンバー全員が思う中、悔しさを胸に下山した。


25日(金)
晴天の中、帰りもAlpyバスを使用しジュネーブ空港に行った。あと一日あれば・・・・

26日(土)
無事に成田に到着。遠征は終わった。


【感想】
先輩たちの記録やネットの記録でいろいろ調べたが甘い部分が数カ所あった。山岳部ならテートルースに宿泊は必要ないだろう。1日でグーテまで十分に行ける。今回は天候の関係上、1日で行っていたとしても登頂はできなかったが。
シャモニー到着は遅くとも14時にしておきたい。そうすれば保険やパスの購入などが出来るので日にちが無駄にならない。
タキュルは、1日目に登っておきたかった。そうすれば2日目にモディに登れる。モディに登れればコスミック経由でのモンブラン登山のルートを確認できる。モディ-経由の方が山岳部らしい山行であろう。このルートを事前に知っていればグーテ経由は考えなかったかもしれない。
グーテ経由は早ければ4時間で登れるが、登山日が限定されてしまう。モンブラン登山は天気と高度が難点なので、現地に行き、天気を確認したうえでアタック日を決めるのがベストだと感じた。コスミックから行けばグーテの予約も必要ないし、トレースがあれば比較的簡単にモンブランを目指せる。何よりも行動に幅が出る。
もし行くことがありならば、是非、このルートも考えて選んでいただきたい。